矯正歯科

矯正歯科とは

矯正歯科とは、歯並びをキレイにする歯科治療のことです。審美性はもちろんのこと、発音障害や噛み合わせの改善、不正咬合が及ぼす全身への影響や口腔内の衛生環境の改善も期待できる治療です。「矯正歯科は子どもが受けるもの」というイメージがありますが、現在では歯科医療技術が進んだことにより年齢に関係なく、大人の方でも治療可能です。

矯正歯科治療の流れ

  1. 初期相談(カウンセリング)

    お口を拝見し、矯正治療の概略や可能性についてご説明します。 納得のいくまで、ご相談ください。

  2. 精密検査

    より詳しい情報を知るための検査として、 診断に必要な歯の型、顔や口の中の写真、レントゲン写真、その他の診断用資料の検査を行います。

  3. 診断

    検査結果をもとに治療プランを詳細にお話いたします。患者様に十分なご説明をさせていただき、患者様のご希望をお聞きした上で適切な治療方針を決めていきます。 診断の結果にご納得頂いた上で受診されるかどうかをご判断いただきます。

  4. 装置装着

    実際に治療を開始します。矯正器具を取り付けていきます。

  5. 治療間隔

    装置の調整を行います。
    だいたい1ヶ月に一度行っていきますが、患者さんの状態により異なります。

  6. 治療期間

    永久歯列での治療期間は歯列の状態にもよりますが、1~3年程度となります。

  7. 保定、経過観察

    装置を取り外した後でも、歯は動いてしまいます。この期間は、取り外しのできる歯を止める保定装置を使用します。

矯正治療方法

全顎矯正

術前 術後

マルチブラケット装置を使った方法でブラケットと呼ばれるスロットの付いた装置を1本1本の歯面に装着して、そのスロットへワイヤーを通して歯を理想的な位置へ動かしていく方法です。
近年ではブラケットの種類も豊富で、使用する器具には目立たない装置も沢山あります。

※左記の症例は自動的に術後に切り替わります。

こちらの症例では矯正治療終了後ホワイトニングを行っています。

インプラント矯正

矯正用ミニインプラントを使用した新しい矯正治療です。5分程度の手術で痛みはほとんどありません。 インプラントを支点として歯に力を加え、矯正していきます。ヘッドギアなどの装置は使用しないので、治療期間中も快適に過ごしていただけます。写真のような前突傾向の改善など様々なメリットがある治療です。動的期間は2年半の期間を必要としました。 顔貌、歯周組織、歯とのバランスを考慮しながら、審美性の改善・向上、および機能面の改善にも効果的な治療法です。

矯正前

矯正後

部分矯正(MTM)

マイナー・トゥース・ムーブメントと言い、限局した部位の歯牙の移動をして咬合の調和を図ります。 限局した叢生や反対咬合、奥歯の近心傾斜、歯牙の挺出や位置のズレなど3~6ヶ月と短期間で位置の修正を行い、終了後、保定を行い補綴治療へ移行する場合もあります。

部分矯正(MTM)

第一大臼歯が残根状態で抜歯を余儀無くされたため、舌側転位している第二小臼歯を抜歯スペースへ部分矯正により移動してくる方法をとりました。
矯正装置を付けている期間は5ヶ月で保定期間を置き歯冠修復処置をおこないます。

部分矯正(MTM)

部分矯正(MTM)

エクストルージョン

術前 術後

エクストルージョンは、残根状態(歯根のみが歯ぐきから顔を出している状態)の補綴治療(虫歯治療などの詰め物や被せ物を用いる治療)に用いられる矯正方法です。歯が折れている、欠けているなどで歯の長さが足りず詰め物や被せ物を使用することが難しい場合、矯正により歯を廷出(引っ張り出すこと)することで補綴治療を可能にします。またエクストルージョンはガムライン(歯ぐきの高さ)を揃えるために用いられることもあります。

※上記の症例は自動的に術後に切り替わります。

被せてある歯の歯肉の中で歯の軟化が進み、歯が折れ被せ物が取れたときには健全歯質は歯肉の淵から5ミリ深い位置にあり、このままであれば抜かなければならないケースですが、幸い骨の中の歯根が長かったため矯正力により挺出させ保存したケース。

エクストルージョンレントゲン

※上の写真の5年後のレントゲン写真です。5年後も安定した状態を保っています。

いくつからでもできる矯正歯科

術前 術後

矯正歯科に年齢の上限はありません。歯並びを改善したいと思えば、どなたでも治療を受けることができます。以下は60代の方の矯正歯科症例です。

※左記の症例は自動的に術後に切り替わります。